昨日の「吉野杉樽の不良品」の酒樽屋日誌で触れた「めまわり」の典型的な例です。
こうなってしまうと、使い道はなくて、燃やすしかありません。
樽丸師、樽屋の親方、樽職人の三人のチェックをすり抜けて来た不良品です。
樽丸は鋸(のこぎり)は使わず、鎌(かま)を用いて木目に沿って「割る」訳ですが、この時に木目が既に何十年前に割れている場合があり、肉眼では判断出来ない隙間を持っています。
このような
榑(くれ)を使って吉野杉の木製樽を作ると箍(たが)の力で、このようにふたつに割れてしまいます。
折角の樽づくりも、これではガッカリですから、
材料の選別だけは先に挙げた樽に関わる三人が目を皿のようにして仕分けする訳です。
写真は「目回り」し易い「追い柾」という「柾目」に近い榑(くれ)の一種です。
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