2015年2月27日
酒樽屋のお八つ 其の肆拾
不思議な食べ物であります。「カオニャオマムアン」といいます。
完熟前のナムドックマイ種なるタイのマンゴーをカットし、
餅米にココナッツミルクをかけたものを添えるという奇妙なデザートです。
カオニャオとは餅米の意味。日本の「しがらき餅」のようなものでしょうか。
甘いマンゴーに甘い餅米の組み合わせはタイならでは。
マムアン(マンゴー)の旬は四月らしいのですが、日本で食べる燻蒸されたマンゴーと
現地のそれとは別物です。さすがフルーツの国です。
日本人にとって餅米との組み合わせには最初は違和感があるものの、食べるうちに虜に。
タイでは、まことにポピュラーなデザートで
日本のタイ料理店でも最近では普通に出て来るようになりました。
三枚目の小さい写真はバンコクの千疋屋と言われているメー・ワリーMae Vareeのテイクアウト・マンゴーデザート「カオニャオマムアン」
2015年2月26日
酒樽(さかだる)に腹書きを刷る
最近では酒樽の正面に紙のラベルやシールを貼る事が一般的ですが、
少し前までは何枚かの型紙を組み合わせて「腹書き」と呼ぶ方法をとりました。
そのためには酒樽(さかだる)の正面には段差があってはならず、
細心の注意をはらって「目違いかき」という細い刃物で樽を仕上げたものです。
今でも、いくつかの蔵元では この面倒な手法をとって裸樽(たる)に趣きを添えてくれています。
2015年2月25日
菊正宗での樽作り実演
2015年2月24日
空樽(あきたる)と明樽(あきだる)
一度、酒樽(さかだる)として使った樽(たる)を称して「いちあきだる」又は単に「あきだる」といいます。
二回目は「にあき」とも言いました。さすがに「さんあき」はありません。
何十年と「空樽」と漢字で書くものと思い込んでおりましたら、
字面が悪いのか江戸時代から明治期には「明樽」と書いていたようです。
両方の書き方があったらしく、ともかく江戸に数十軒あった「明樽問屋」は
「あきだる」を二番手の蔵元や醤油屋へ売っていた由。
『江戸買物獨案内』文政七年(1824年)刊より
2015年2月20日
酒樽屋の「さし止め」
完璧に作った筈の酒樽(さかだる)も、中には酒を容れると洩れるという事態が発生します。
酒樽(さかだる)から酒が洩れる事を「さす」と言います。
この洩れを止める事を「さし止め」と呼びます。
殆どの「さし」は「むしくい」という槙の木で出来た木片を突き刺せば止まるのです。
昔は酒造会社から「さし」という電話があると「さし止め職人」が自転車で走っていったものです。
昔は悪い職人もいて、あらかじめ分かりにくい場所に錐で小さな穴を樽にあけておき、
「さし」の電話があると、喜んで飛んで行きます。
洩れの原因は自身が一番良く知っている訳ですから直ぐに止めたあと、
なじみの酒屋さんと美味しい原酒を呑みながら一時間ほど無駄話をして、
「ああ大変だった」と言って工場(こうば)に帰って来る訳です。
彼の自転車の籠には、しっかり御土産の一升瓶も隠されていました。
2015年2月7日
樽太鼓を映画撮影用に発送する
登録:
投稿 (Atom)