2007年6月23日

酒樽屋 若冲に駆けつける

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待ち時間三時間と聞かされて、二の足を踏んでいた、京都相國寺での若冲展最終日に友人M君、酒樽職人H君を誘って行ってきました。
今回の開催は承天閣という寺院内の美術館でしたが、行列も境内だと気分も少し楽です。

百二十年の封印を解かれた若冲は妖しくも壮観。
お軸というものは美術館で見るものではなく、床の間や寺院で拝見するものだと再認識。

相國寺を辞してなお、伊藤若冲さんの世界から去りがたく、皆で祇園まで散歩することにしました。道案内は樽屋の女房です。

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川面を見つめながら瞑想にふける、三人の哲学者。
哲学の道から、南禅寺のお屋敷町を抜けて、祇園へ。

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お土産は偶然たるや竹十と創業が同じ(文政二年)の祇園饅頭



右から二番目は「水無月」

京都では一年のちょうど折り返しにあたる六月末に、この半年の罪や穢れを祓い、残り半年の無病息災を祈願する神事「夏越祓(なごしのはらえ)」が行われます。

この「夏越祓」に用いられるのが、六月の和菓子の代表ともいうべき「水無月」です。水無月は白の外郎生地に小豆をのせ、三角形に切られた菓子ですが、それぞれに意味がこめられています。水無月の上部にある小豆は悪魔払いの意味があり、三角の形は暑気を払う氷を表しているといわれています。

その左ふたつ棒状の物は名物「しんこ」 茶色い方はニッキ味。

右端は迷っていた僕達に地元の粋なおねえさまが「おいしおすえ」と御推薦のニッキ餅。
左端が、みそあん入り柏餅。全部美味しい。

京都市東山区四条通り大橋東詰  075-561-2719

2007年6月21日

ディスプレイ用の樽(タル太鼓)

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酒樽(タル)の中でも甲付樽(コウツキタル)は本来、日本酒用の特上品なのですが、
今は比較的値段も安く、見た目が美しいので、
店舗のディスプレイ等に贅沢に使われることが多くなりました。

また、稀に樽(タル太鼓)に甲付樽(タル)を使われる方もいらっしゃいます。
タル太鼓には表面が硬い甲付樽(タル)の方が適しているという意見もありますが、
残念ながら、一本の杉から僅かしか取れませんから、材料の確保が困難です。

2007年6月20日

樽屋、リーメントに一本負け !

本日は「樽屋のおやかた」に代わりまして、樽屋の女房がエントリーさせていただきます。
みなさま、どうぞ、よろしくお願いいたします。

さて、早速でございますが、我が家は割合にミニチュアが好きで、先日も樽屋の女房がこのようなものを購入してまいりました。
ひょんなことから知った食玩、リーメントです。
一見、本物の手巻き寿司と見紛うばかり・・・
本当に良くできていますよね。
大皿の真ん中には わさびまであります。
手巻きの海老なんて、その身の透明感に思わず見入ってしまうほど・・

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ご存知の方もいらっしゃるでしょうけれど、この食玩は一応ガムのオマケ、として付いているもので、グリコのオマケのように、箱を開けるまで何が入っているか、分らないのです。で、スパゲティセットが欲しかった私は手巻き寿司セットだったので少々ガッカリしていたのですが、おやかたが「さすが、樽屋の女房 、 いいのが当たったな。このスシ桶はよくできてる !」と申します。続けて「竹でよく木の感じが出せたなぁ、このスシ桶」

ええっ〜そんな筈ないよ、竹なんて。いくら中国製でも価格的にそれは無理。プラスチックじゃないの?!-----と樽屋の女房。
しげしげと眺めていた樽屋のおやかた、ためつすがめつ、「いいや、これは竹でできてる」。
拡大鏡を持ち出して観察後・・・しばし、沈黙。

ついに「プラスティックだぁ。よう、樽屋を騙したな。大したものだ。」

リーメントさん、一本勝ち。恐れ入りました!

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一抱えほどあるスシ桶は、もちろん、「たるや竹十」謹製の吉野杉です。

本日は たいへん失礼いたしました。