2009年2月5日

樽丸(たるまる) 木製樽の最も重要な材料

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樽丸などと言いますと、どこの落語家かと思われるでしょうが、「たるや竹十」の倉庫の奥で
古い「樽丸」を発見しました。
ずいぶん日焼けしてしまっておりますが、一皮むけば良い色が出て来ます。
ここまで古くなると,香りが飛んでしまっていて酒樽には使えませんけれど。

このように、丸く束ねて竹で巻いているので「樽丸」と呼んだ訳です。
画像のように竹を用意して結束するだけの「箍師」という職業も吉野地方には存在しました。
材料の丈(長さ)を測り,規定の量を、予め巻いておいた箍(たが)の中に入れていくだけの作業ですが、なかなかどうして真似の出来る仕事ではありませんでした。

ひとつを「一丸(ひとまる)」と言います。
最近は、一丸を二分割した、半丸(はんまる)をひとつに四角く束ね、二束で一丸になるようになりました。
一丸では、余りに重いのと、四角い方が積み易いからです。
半分にしている今でも、四斗樽に使う、一尺八寸の樽丸の移動には骨がおれます。
丸い頃の樽丸を運ぶ時は転がしていたような記憶があります。

写真の左側が、板目の樽丸、右側が柾目の樽丸。
どちらも一尺八寸です。

業界では単に「丸(まる)』と呼ぶだけで互いに通じるのです。(丸くはないのに)

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