2009年2月13日

吉野杉を使った木樽の作り方 その4 鉄輪(かなわ)

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木樽の形になったものを逆さまにして、仮に「蓋」を底を置いておきます。
側の内径と蓋の外径が一致するように、「輻(や)」を入れ替えて微調整します。

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樽を支えている竹仮輪の代りに鉄の仮輪を入れる工程です。
鉄仮輪を槌で叩いて、木樽を萎めていき、「しんちゅう」という鉄バンドを入れます。
鋼の輪で、真鍮ではないのですが、樽職人は何故か「しんちゅう」と呼びます。
これは底の径より一回り大きく作ってあるので、ピッタリはまると底の外径と側の内径が整った証拠です。微妙な大きさの物を数本 用意しておきます。


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フタの部分も側の量を微調整して、決まった所で大きい方の鉄輪を入れます。
槌で鉄輪を最後の位置まで叩き降ろします。
結構、力を要する工程ですが、これで木樽の形が整いました。
木樽が少し丸みを帯びている事が判るでしょうか。
正直台に丸みがついていたからです。
この丸みが木樽を長持ちさせるポイントになっています。

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