2008年8月8日

酒樽屋の黄金バット(GOLDEN BAT)

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この夏も西宮の甲子園球場では全国高校野球選手権記念大会が催されて球音が響き、
また、今日が開会式の北京奥林匹克运动会では日本の野球チームが黄金のメダルを目指しているそうで、世間は気温以上に熱くなっているようですが、
酒樽屋にも年季が入ったバットが何本かあるのです。

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「叩き棒」といって、酒樽の枠が出来た後、底板を、これで叩き込みます。
所定の場所にあらかじめ溝を切っておき、その溝に底をはめ込む簡略な方法も近年、普及してきましたが、「たるや竹十」では昔ながらの手法で底板を程よい位置に水平に収めます。

接着剤も何も使わず、杉のしなやかさ、柔らかさ を利用して、底の部分を箍(たが)で締め付けることにより、液体を漏らさない木樽をつくることが出来る訳です。
容量にも関係してきますので「叩き棒」の叩き加減も重要な要素となります。
棒の途中に見える溝は、「このあたりまで」を示す、おおよその印です。
「叩き棒」で深さの見当を付け、この後にゲージで深さをチェックし、正確な容量の木樽を作ります。

一番上の写真に見える「叩き棒」は下から四斗(72ℓ)用、二斗(36ℓ)用、一斗(18ℓ)以下用

野球のBATと蝙蝠(こうもり)のBATが同じ綴りなのも奇妙な縁ですが、語源は全く違うそうです。


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