店内に酒樽が鎮座し、本当の樽酒を呑む事の出来る店が神戸にも何軒かあったのですが、
震災後、皆無になっておりました。
今年の初夏、灘の
金盃酒造と
酒樽屋竹十の協力で高架下の老舗「森井本店」に
一斗の酒樽を常備することになりました。
酒樽から出した樽酒は、きちんと杉の枡に入れてくれ枡。
枡と言えば、桧が最高だと勘違いされている蔵元やお客さんが多い事は残念なことです。
酒樽は杉製なので吉野杉の木香がついた清酒は杉の枡に入れて呑まないと、杉で酒樽を
作った意味がないのです。
桧の枡で呑んだら、折角の樽酒が支離滅裂になってしまいます。
今、桧枡が市場を席巻していますが、清酒は必ず昔のように杉枡を使うべきです。
むしろ、塗り枡風のプラスチック枡の方が、ずっと清酒に優しいのです。
桧ほど清酒に合わない素材はない事に関係者すら気がつかないと思うと悲しくなります。
今のそごう百貨店の南で大正7年に創業。当時は金盃酒造も三宮付近にありました。
昭和20年の戦災で店舗が消失。現在の高架下に移転。
昭和7年の地震のため改装。この時、古いポスターや前垂れ、扁額などを救出し、
今の店内に飾り、昔の雰囲気復活の一助となる。
自分で「良心的な大衆酒場」という暖簾をかけているところがリョウシン的ですね。
今年が創業90周年なのです。二階で宴会も出来るところが嬉しい。
金盃 森井本店
078-331-5071
650-0012 兵庫県神戸市中央区北長狭通2-31-42 (高架下)
17:00-22:30(22:00LO)日祝休
0 件のコメント:
コメントを投稿