これだけ暑さが続きますと、木樽も帽子くらい、かぶりたくなります。
何故か上から二番目の箍(たが)を頭(かしら)と呼ぶのですが、木樽というものは、
直射日光に最も弱く、先ず「頭」が緩んで落ちてしまい、徐々に痛んでいきます。
��頭」が落ちる時点では木樽の杉も乾燥していて、液体を入れる事は出来ない、隙間の出来た状態になっております。
実際に和紙で大きな袋のような物を作り、帽子のように木樽を覆い、真夏を乗り切るのです。
木樽は生き物ですから、ビニール袋は樽が窒息しまうので禁物なのです。
写真の木樽は江戸時代に西宮から灘まで宮水を運ぶための「水樽」を復元した物で、京都の帽子作家である
某氏に何かのイベントの記念に一点だけ、お作りしたら、たいそう喜んで下さって、
今でも、オブジェとして氏のアトリエに鎮座しております。
ずいぶん痛んできたので、そろそろ新品を作らねばなりません。
故
上里義輝氏主宰 聖拙社設計によるアトリエ
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