2010年8月14日

酒樽(たる)と水(みず)の関係

DSC01563.JPG

清酒の成分に於いて水の占める割合は約八割にも達します。
作り酒屋は水を売って儲けているなどと陰口をたたかれた時期もありました。
確かに酒造りにおいて水は極めて重要な位置を占めております。
更に仕込水、割水などの原料用水だけでなく、洗米、浸漬、洗瓶などなど、
様々な用途に仕込水の約20~30倍もの水が使われています。
すなわち上質の水を大量に確保する必要がある訳です。
酒造原料に適した水とは、濁りや汚れがなく、美味しく、かつ量が豊潤なことは常識内の事項ですが、
酒に色をつけ、味を悪くしてしまう鉄分など、酒造りに於いての有害成分を含まないことが重要な条件となります。


灘、伏見、新潟、広島、山形、秋田など、銘醸地と呼ばれる地域には必ず良い水が豊富に湧いています。
「灘の生一本」として灘五郷の酒が今も全国で好まれているのも、六甲山系を水源とする豊富な良水に恵まれただけでなく、鉄分が非常に少ない酒造りに最適 な水、『宮水』の発見はまことに貴重な要因です。

写真は神戸のにしむら珈琲が店で使う為に「宮水」を運んでいるところ。
酒樽型のタンクに水を入れます。

0 件のコメント:

コメントを投稿