2008年9月9日
酒樽屋の自転車道 1 酒屋の運搬用自転車
安売の量販店がいくら増えても、町の酒屋さんや米屋さんは元気です。
フットワークのいい酒屋さんほど、配達に自転車を使っています。
その自転車、ただ者ではありません。
いわゆる「氷屋の自転車」と呼ばれていた車重が百キロ近くもして、小さなバイクより重く、
なおかつ、頑丈で自転車の王様です。
タイアも最も太いものを履いております。
なにしろ、載せる商品も数十キロですから、安価な量産自転車では壊れてしまいます。
頑丈ですから概して年代物が多く、珍品もよく見かけます。
外観からは想像出来ないくらい高価なもので、当然何十年の使用にも耐えられ、今も生き残っている訳です。
現在でも、新車を手に入れる事が出来ます。
車検はないし、税金もかからないし、酒屋さん自身の運動不足解消にもなり、ガソリンの値段がいくら上がっても関係ないし、
駐車違反の心配も少ない(法的には自転車も駐車違反の対象になります。)ので、
良い事だらけです。
真夏と,真冬、それに雨の日は若干苦痛。
それに自動車のように保険が未だ整備されておりません。唯一、盗難保険だけですが、この種の自転車を盗む人は少ないでしょう。
写真の自転車はベルをフォークに取り付けてワイヤーで駆動しハンドル部分で操作するという理解出来ない機種です。(今は故障)
ハンドルに直接ベルを付ければいいと思うのですが、当時の自転車屋さんの遊び心でしょう。
こんな自転車の後ろの荷台に80キロもする四斗酒樽(さかだる)を積んで町を走っていた良き時代もありました。
サドルの後に見える長い鉄枠は背もたれ兼荷物固定具。
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写真の実用車についているフロントフォークについたベルが懐かしくて初めてコメントします。
返信削除これは、ベル脇に取り付けられたスプリング状の鐘叩き棒(名称不明)が、ハンドル部分のレバーを引くことによりワイヤが引っ張られてホイール側に強制的に倒され、結果回転するスポークがその棒に接触したり開放したりをくりかえしますので、走行中はレバーの手を緩めるまで「ちりりりりりりりりりりりりり」と鳴り続けるタイプのベル(すみません長くて)ですね。
私が小学生のころは自転車さんで販売されていました。すごく欲しくて、20インチぐらいの子供用自転車に取り付けてもらった記憶があります。いまでも現存しているのですね。良い記事を読ませていただきありがとうございました。