一斗樽(タル)の底です。
樽作りには樽丸に次いで底と蓋(フタ)が重要な役割を果たします。
竹箍(タガ)や木栓類も無くなると樽(タル)を作る事が出来なくなります。
順番が逆になりますが、樽(タル)の底に接着剤を使わず、竹釘を使って欲しいという依頼があったので、紹介します。
ハウスシックやアトピーで化学的接着剤に対するアレルギーが甚だしいのだそうです。
木工用ボンドはチューインガムの原料になるくらいですから、口に入れても害はありませんが、アレルギーの方には通用しません。
写真のように、何枚かの吉野杉を竹釘を使って継いで行きます。(「そこはぎ」と謂います)
端の半月形の部分を何故か「ビンタ」と呼びます。
他の底蓋を作る時に余った小さい材料を使えるので重宝します。
「ビンタ」は鹿児島弁の頭部をさす方言からではないかと思われます。
この部分を底蓋(フタ)では木頭と呼び、洩れない為に犠牲になる大事な部分なのです。
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