しっかり拵えた酒樽(たる)も風雨に晒され、直射日光を長い間浴びておりますと、
側が乾燥して痩せて来ます。
真っ青だった竹タガは飴色に変色していますけれど、決して緩んではいません。
��写真の樽は日差しが強過ぎたのか飴色ではなく、色が抜けて白っぽくなっています)
側面の杉板の榑(くれ)が縮んだだけです。
「タガが緩んだ」という謂いがありますが、そう簡単に𥶡(タガ)は弛むものではありません。
そして、こういう状態の樽(たる)を称して「はしゃいでいる」と言います。
側が一枚一枚勝手な方向に縮んで跳ね回って、まるで子供達が騒々しく遊ぶ様を
「はしゃぐ」と言うのです。
最後には、こんな風にバラバラになってしまいます。
すなわち、どこにも木工用接着剤を使用していないという証拠です。
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