夏休みですが、新学期用や休暇中の催しのために太鼓樽の注文や修理の依頼がよく来ます。この樽の呼び名は、本来、太鼓樽(たいこだる)ですが、樽太鼓(たるだいこ)とも言います。
乾いた太鼓樽を、音が出ないからと言って、プールに投げ込む先生が未だに何人もいらっしゃいます。
「プール投げ込み法」は最後の応急手段であって、明日が音楽会だというのに修理が間に合わない時に仕方なくする方法で、水分を過剰に吸収した樽太鼓から確かに音は出るようになりますが、その後急速に樽太鼓は乾燥していまい、二度と修理が出来なくなります。
樽屋としては絶対に止めてもらいたい方法なのです。
写真はある小学校の若い女の先生がプールにいくつも投げ込んだ樽太鼓の悲惨な姿です。
もう、楽器としてはどうにもならない状態ですが、「たるや竹十」製だったので採算を度外視して修理しました。
「たるや竹十」に治療にやって来た「樽太鼓(たるたいこ)たち」
「プール法」の他にも、木工用ボンドを「タガ」に塗りまくったり、緩んだ「たが」に釘を打ったりすることだけは絶対に避けていただきたいものです。折角の「樽太鼓」が修理不能になりますから。
蓋やタガを新しいものに交換し、修理が完了した「樽太鼓たち」。
新品と区別がつきません。
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