時代劇に欠かせない道具の一つに防火のための「用水桶」があります。
太秦の撮影所などには本物があるでしょうが、今回は店舗前の展示用に。
梱包してしまったので、よく見えませんが、
わざと古い箍(たが)を巻いた大きな木製樽(四斗樽)を二つ並べた上に
一番小さい五升樽を五つ重ねて似た雰囲気を出しました。(この上へ更に屋根を付けるそうです)
そんな訳で「樽屋竹十」の倉庫で眠っていたデッドストックの小さい樽を古色を残して再生したのです。
この小さい樽は元々、奈良漬用に大量に作っていた物なのですが、ある頃に突然需要が無くなった特殊な樽です。
酒用の樽に向かない悪い吉野杉を貯めておいて作った木製樽で、夏の閑散期の仕事つなぎになっていた名残です。
数十年経過していて、施主様の御希望と丁度一致しました。
これは完全に「桶屋」がする仕事なのですけれど、
桶屋が殆ど無くなってしまった今となっては「樽屋」がその仕事を代りにせざるを得ません。
依頼書の参考写真
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