2010年8月16日

酒樽屋(さかだるや)の息抜き

DSC00538.JPG

お休みですから、酒樽味噌樽漬物樽樽太鼓、加えて夏に受注が集中するディスプレー用展示樽などなどから一切離れさせて頂き、散歩に出かけました。
阪神大震災の折に大きな被害を受け解体してしまった元の場所、神戸居留地京町25番に今春再建されたカフェ オリエンタルに出かけて、お茶を頂きました。
��7階とはいえ、周囲に高層ビルが建ち並び、決して良い眺望とは言えません。
カフェの隣には旧居留地の設計者J.W.HARTの名を冠したレストランも併設されています。
ここでは再現された幻のオリエンタルホテルカレーを一日限定20食ながら供されます。


DSC00547.JPG





オリエンタルホテルは初代が明治3年創業だそうですから、
第一代兵庫県知事伊藤博文中島棕隠の養子である第三代知事中島 錫胤(ますたね)らが赴任した1869年のすぐあとに旧居留地伊藤町79番に建てられ、
その後80番屋敷を買い取り増設。
この伊藤町と言う地名は伊藤博文に因んで命名された由。

明治40年(1907)海岸通6番にゲオルゲ・デ・ラランテの設計により新築。
残念ながら名建築だった、ここも焼失。その後87番を買収するも、これまた焼失。

カフェのプレートと、この絵葉書とは当時の海岸通の建物でしょう。


NET%20%E6%97%A7%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%AB%E3%83%9B%E3%83%86%E3%83%AB.jpg

その後、再建されたホテルも昭和20年(1945)空襲により焼失。
昭和39年(1964)に現在の京町25番に新築。
屋上の灯台が名物でした。

六甲山オリエンタルホテルや元町に阪神レストランオリエンタル、
オリエンタルホテル舞子ヴィラなど手広く経営を広げるも、
平成7年(1995)阪神大震災のため、解体。ながらく駐車場になっていましたが、先頃建て直されました。
のちに国内他企業や外資系企業に買収され、新神戸や西神戸、更に港湾地区に別のオリエンタルホテルが出来、
かつての優雅さは失われていまいましたが、今年再建された新しいホテルには、
数奇な運命をたどった名門ホテルの栄華を復活させようという企てが感じられます。

800px-Kobe_Japan_Oriental_Hotel_1907AD.jpg

〒650-0034
兵庫県神戸市中央区京町25
TEL:078-326-1577
受付時間:10時~23時

0 件のコメント:

コメントを投稿