2008年2月26日

酒樽屋のつくる味噌樽 其ノ二

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最近では稀になりましたが、神戸でも年に何度か雪が積もります。
白い車が洗車しなくても、もっと白くなりました。

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寒い時期は味噌つくりや漬物に丁度よい季節です。
写真は「味噌樽の大」18リットル(一斗)入り。約15キロの味噌が出来ます。
この半分の物と、この倍の物の三種類があります。
味噌樽の右の蓋は上蓋(うわぶた)と押し蓋(おしぶた)です。
地方によって味噌の作り方は様々なので、味噌樽を買って下さった方には蓋(ふた)は、この2枚を付ける事にしました。

味噌樽(みそだる)は本来、桶屋さんが作るものでしたが、桶の手法でこしらえると高価になるので、
樽づくりの手法を工夫して、樽屋製作の味噌樽を考えました。
材料は吉野杉の板目を用います。

味噌樽や漬物樽に柾目を使うと一見、美しく見えますが木目から水分が滲み出すので必ず板目を使います。

味噌樽も酒樽と同じで、なぜか箍(タガ)の数が七本と決まっているのです。




2008年2月25日

スコセッシ アカデミー賞2部門受賞

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アカデミー賞が近づいています。
かつて,7回もノミネートされながら、無冠だったマーティン・スコセッシが昨年79回目にようやくオスカーを取りました。
酒樽屋(さかだるや)も贔屓の映画監督です。
自分でも信じられない様子が映像から伝わって来ます。

本名をMartin Marcantonio Luciano Scorseseという位でシチリア移民の両親からN.Y.で生まれました。
故郷イタリアへの憧憬が強いのは当然ですが、早近のブルースへの熱の入れ方は尋常ではなく、
各ブルースCDも「スコセッシの」と帯に入れると売上がのびるのだそうです。(ほんとうです)
先日のストーンズ映画に続いて、ミックの製作による「The Long Play」も決定しました。
キースとミックの友情をテーマにしたものが想像されます。
楽しみだなあ。
なにしろ、20代にあの「ウッドストック」を編集した人ですから・・・・・・

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こんな良いDVDが絶版だそうです。


2008年2月8日

酒樽屋(さかだるや)が待ち遠しい映画は・・・・・

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今年が第58回目になるベルリン国際映画祭が、2月7日(現地時間)夜、開幕。
オープニング作品に選ばれた[SHINE A LIGHT]の上映に合わせ、マーティン・スコセッシ監督とローリング・ストーンズの4人が現地入りし、記者会見とオープニング・セレモニーに登場。

世界的スーパースターとあって、セレモニー前に行われた記者会見は、240台ものカメラが並び、200人以上の記者が場内からあふれるという、前代未聞のスタート。
ストーンズの熱狂的なファンであるスコセッシが、アカデミー賞受賞スタッフを集め、2006年10月29日と11月1日に行われたビーコンシアターでのステージを舞台裏まで、密着した本作。

「ストーンズの音楽は僕の人生の一部。自分の映画の根底に流れるもの、インスピレーション。40年前にライブを観てからずっと、ストーンズの映画を作りたいと思っていた。彼らの曲はタイムレス。この映画を作ることで若返ったよ」とスコセッシは明かす。
監督曰く、ドキュメンタリー作品が国際映画祭のオープニングを飾るのは初めて。

そんな本作について「ドキュメンタリーではなく、パフォーマンスの瞬間をとらえた琥珀のような、クリエイティブな作品。映画をやりたいとずっと思っていた」とミック・ジャガー。
キース・リチャーズの口からも「スコセッシが僕らの音楽を多用してきたから、彼との絆が生まれたんだ」と語られ、監督との長きにわたる相思相愛が明かされた。


続いてのオープニング・セレモニーでは、彼らも黒のスーツに衣裳替えし、メイン会場のレッドカーペットへ。
こちらも300人もの報道陣に加え、会場周辺には5,000人を数えるファンが詰めかけた。
「ストーンズ!」「ストーンズ!」コールの嵐が巻き起こる中、メンバーが姿を現すと、会場は一気にヒートアップ!
満員の観客席はスタンディング・オベーション。
ダイアン・クルーガーら審査員までもがファンの顔となり、あらためて彼らの圧倒的な人気が実証された。
さらに、この日行われたプレス試写にても、急遽別スクリーンが設けられるなど、全てにおいて異例のスケールで映画祭は幕を開けたらしい。

��.スコセッシはザ・バンドの「ラスト ワルツ」、ボブ・ディランの「ノー・ディレクション・ホーム」、先年の「ブルース」と音楽映画を撮ってきた監督、この次はジョージ・ハリスンの伝記映画を企画中とか。
ミックやキースと同じ65歳・・・スコセッシが普通でミックが若すぎるのかな。


厳寒を吹き飛ばす熱い風をベルリンに送り込んだ[SHINE A LIGHT]
一番の見所はバディ・ガイとミックのセッションでしょう。
日本公開は、TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国にて(未定)。

上映に先駆けてサントラCDが近日、パラマウントから発売。
これを機にストーンズ、パラマウントに移籍の噂もあり。

2008年2月6日

「めでたい輪」完売御礼

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銀座松屋でも完売 !! との報が、先日届きました。
昨年末、大阪梅田阪急と東京銀座松屋に並んだたるや竹十謹製「めでたい輪」です。

梅田阪急でも会期中売り切れて、お客さまにお待ちいただいたのですが、銀座松屋でも同様、たくさんの方にご予約いただきました。
樽屋の12月は殊のほか忙しく、追加の「めでたい輪」がなかなか製作できず、ご迷惑をおかけいたしました。

今年も暮れに両デパートで販売させていただく予定です。

写真は親方が面白がってつくったミニチュア版「めでたい輪」
これも思いがけず、お買い上げいただきました・・・

まことにありがとう存じました。

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2008年2月3日

酒樽屋がつくる味噌樽(みそだる)

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寒い日が続きます。手づくりの味噌(みそ)の季節です。
木樽を使った味噌(みそ)づくりには、一年で一番寒い今頃が一番適しています。

長い間仕込む味噌(みそ)のために、味噌樽(みそだる)には杉の板目材を用います。
樽屋(たるや)ではなく桶屋(おけや)が作る味噌樽(みそだる)も板目です。
柾目では水分が滲み出てしまい、カビや虫の原因になるからです。

また、味噌樽(みそたる)は出来るだけ空気に触れる部分を少なく作るので写真のように
酒樽(さかだる)よりも細長い形につくります。

「たるや竹十」がつくる味噌樽には上蓋(ふた)と押し蓋(ふた)
更に上蓋(ふた)と樽(たる)の隙間を封印する和紙が添付されます。
また、地方によっては封印用に熟成した酒粕を使うので、これを添えることも出来ます。

杉の木も真竹も、一月の終わりから二月の初めの今頃の物が一番、味噌樽(みそたる)つくりに適しています。

何故か味噌樽(みそだる)に巻く箍(タガ)は酒樽(さかだる)同様、七本なのです。