2011年7月27日

酒樽、醤油樽の三ツ輪掛け

DSC01763.JPG



巻き上がった菰巻きの酒樽を輸送用に更にビニール袋で包み、
三ツ輪掛けという簡易梱包を施し中身の酒の種類と製造期日を表示した荷札を付けて、
ようやく出荷出来ます。

古い写真はヒガシマル醤油のコモ巻き風景ですが、こういう形態の荷造りを「裸荷」といい、
先に何度か紹介しましたコモ巻きの方法は「本荷(ほんに)」といいます。
その中間に「仮巻(かりまき)」という無印の薄い菰を簡単に巻く方式もありましたが、
現在は殆ど見られなくなりました。

このあたりの区別が混乱しているので、今のうちに整理しておかねばなりません。
殊に最近はあらかじめ蓋を抜いた酒樽の需要が増え、
鏡(酒樽の蓋)が見えるような昔はなかった特殊な巻き方などもあり尚更です。

巻いている酒樽の向こう側に少し見える完成品には、前述のような不安定な巻き方の際に、
菰を安定させる為に、更に一本黒い紐を結んで輸送中に菰がずれないように留意しました。
この紐はちなみに「豆樽(まめだる)」という一升や二升の小さな樽の菰巻きに使うビニール縄です。
「豆樽」の中身はガラス瓶、あるいはプラスチックです。かつては白磁の焼物でした。
菰をほどいても決して木製樽が出て来る事はありません。





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